呼吸とプラーナ ― いのちを育む見えないエネルギー
私たちは一日を通して、無意識のうちに何万回も呼吸をしています。
吸って、吐いて――
その当たり前の繰り返しが、実は私たちの心と体を深く支えています。
ヨガでは、呼吸の中に「プラーナ」という生命エネルギーが宿っていると考えます。
プラーナは、私たちが生きていくために必要不可欠な力。
呼吸の「吸う」「吐く」というシンプルな動きの背後で、このエネルギーが絶え間なく流れ、体を動かし、心を巡らせています。
言い換えると、呼吸はただの空気の出入りではなく、いのちの循環そのものなのです。
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呼吸が浅くなると起こること
忙しい日常の中で、私たちの呼吸はつい浅くなりがちです。
緊張しているときや、不安・焦りを感じているとき、気づけば肩が上がり、胸のあたりで小さく呼吸していませんか?
呼吸が浅くなると、プラーナの流れも滞り、
• 体が疲れやすい
• 集中力が下がる
• 気持ちが不安定になる
といった不調が生まれやすくなります。
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プラーナを巡らせるシンプルな方法
プラーナをスムーズに巡らせる鍵は、ゆったりとした深い呼吸です。
特に意識したいのは「吐く息」。
吐く息を長く、丁寧に吐ききることで、自律神経が整い、心が落ち着いていきます。
自然と吸う息も深まり、体のすみずみまで新しいエネルギーが届きます。
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今この瞬間からできること
たとえば今日、ちょっとした休憩時間に目を閉じて、
「吸う」「吐く」の感覚をじっくり感じてみてください。
ただそれだけで、体の中に流れるプラーナに気づき、
自分自身が生きているという感覚が鮮やかに戻ってきます。
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呼吸は、私たちが生まれた瞬間からずっと続けてきた、最も身近なセルフケア。
その中に宿るプラーナを意識することで、
日々のストレスや疲れがふっと軽くなり、心身が整っていきます。
今日も一呼吸ごとに、プラーナを満たしていきましょう。
呼吸法がわからない方、ヨガのレッスンで呼吸法の練習をしていきます。お気軽にご参加ください。